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2005年12月26日

非常電源

 知人の内科医より、当院の非常電源について詳しく教えてほしいとの連絡がありました。参考になればと思い、その先生にあてたメールの一部を紹介します。
   *    *    *
 ○○先生へ 本当にすごい大雪になっていますね。先日の新潟大停電も、いつ我が身にふりかかってこないとも限りません。ぜひとも十分な備えを。

 ということで非常電源(自家発電)の器械ですが・・ 1台は中型のディーゼルエンジンで、室外に固定してあります。出力は40数アンペアで、確か50万円ほどでした。もう1台はガソリンエンジンの簡単なもので、10アンペア程度だったと思います。(量販店で数万円のもの)

 いずれも交流100Vですが、電力会社から供給されているものより質は悪いです。周波数は大丈夫だと思いますが、電圧は安定せず、他の器械の使用によってもそうとう変動します。蛍光灯や単純な熱源としては問題がありませんが、電子機器など、安定した「質の良い電気」が必要な機器には向きません。コンピューターにはきっと無停電電源装置を使っていると思いますが、それを通しての電力供給であれば大丈夫です。エコーなどの医療器械への供給は無理だと思います。

 非常電源を、施設全体へ通常と同じように電力供給するような設備を作れば、普通に診療ができますが、コストがかかりすぎるでしょう。一般診療所には、そこまではいらないと思います。簡易な電源装置であれば、使う電気が制限されますが、それでもある程度はできると思います。というより、ゼロよりも多少でもこういった非常電力があった方がぜったいにいいです。

 問題になるのはメンテナンスです。日常的に動かしていないと、いざというときに役立ちません。当院では毎週1回、職員が一定の時間動かすことになっています。それによって機器の点検、バッテリーへの充電ができます。数年に1回は、オイルとバッテリーの交換もして下さい。ガソリン、軽油など、必要な燃料の確保も。(次第に劣化しますので、時々自動車などで使って、新しい物を買いおいて下さい)

PS 小型の発電機を家庭用として持っているのもいいかもしれません。レジャー用に数万円で売っていますので、けっこう重宝します。キャンプ用品と思ってそろえてみてはいかがでしょう。

投稿者 tsukada : 2005年12月26日 23:06

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